テザリングの種類(Wi-Fi・Bluetooth・USB)の違いについて。

テザリンングとは

tetherつなぐという意味があります。

WANに接続する機能を有するモバイル端末(携帯電話回線に接続されたスマートフォンなど)をアクセスポイントとして設定し通信を中継することにより、その端末とLAN等で接続された機器をインターネットに接続することである。

テザリング-Wikipedia

つまり、主にモバイルデータ通信でオンライン状態となったモバイル端末(スマホなど)使い、Wi-Fiを飛ばすなどして、オフライン状態の端末(PC・タブレット・スマホなどネットに接続できるもの)をインターネット接続できるようにする機能のことです。

テザリングの種類と特徴

テザリングを使ってインターネットに接続する場合、3つの接続方法があります。

  1. USBテザリング
  2. Wi-Fiテザリング
  3. Bluetoothテザリング
テザリング種類USBWi-FiBluetooth
有線/無線有線無線無線
通信速度速い速い遅い
スマホのバッテリー消費多い少ない

USBテザリング

Wi-Fi・Bluetoothテザリングは無線(ワイヤレス方式)での接続ですが、USBテザリングでは有線での接続となり、USBケーブルが必要になります。

USBテザリングは、主にノートPCを接続する時に使用します。その際、ノートPCから給電できるため、スマホのバッテリー消費を心配する必要はありません。ただ、その分PCのバッテリーは消費されます。

また、有線(USBケーブル)での接続なので、Wi-Fiテザリングより通信が安定します。通信速度はWi-Fiテザリングと同程度で、YouTubeで動画を見たり、画像の読み込みの多いショッピングサイトなどもまあまあ快適に利用できます。

メリット
  • スマホの充電ができる
  • 通信速度が速い
  • 通信が安定する

デメリット
  • USBケーブルが必要
  • スマホを充電するので、PCの充電が消費が多くなる

Wi-Fiテザリング

Wi-Fiテザリングでは、PCやタブレットなどのデバイスをWi-Fi接続します。Wi-Fi接続なのでUSBケーブルは必要なく、複数台同時の接続が可能です。通信速度はUSBテザリングと同程度くらいで、YouTubeやネットサーフィンも不便なく使えます。

また、テザリングは通常モバイルデータ通信を利用しますが、Wi-Fi通信を利用してテザリングができるWi-Fiブリッチモードがあります。→あまり使い道はない…。

デメリットは、スマホのバッテリーをまあまあ消費するという点です。USBテザリングとは異なり、充電しながらというわけではないので、バッテリー残量に気をつける必要があります。

Wi-Fiテザリングでは、「通信速度は速くないが、遮蔽物などに強い」2.4GHz帯と、「通信速度は速いが、遮蔽物などに弱い」5GHz帯があります。スマホによっては5GHz帯が利用できないものもありますが…。

2.4GHz帯と5GHz帯は「AP周波数帯」から切り替えが可能です。「AP帯域幅」などと表示されている場合もあります。

5GHz帯のテザリングは、屋外で利用不可となっているので注意が必要です。詳しくは→総務省-無線LANの屋外利用について

メリット
  • 複数台同時に接続できる
  • 通信速度は速い
  • ケーブルがいらない
デメリット
  • スマホのバッテリー消費が多い

Bluetoothテザリング

Bluetoothテザリングでは、ワイヤレスイヤホンなどの接続に利用されるBluetoothを利用して、タブレットやPCをオンライン接続します。

他のテザリングに比べると、通信速度が遅い。下り1Mbps以下になることも…。

Bluetoothテザリングの通信速度
Bluetoothテザリング

Wi-Fiテザリング(2.4GHz)

ただ、Bluetoothテザリングの売りは、通信速度ではなく省電力という点です。スマホのバッテリー消費を抑えられるので、長時間テザリングができます。

メリット
  • 省電力
  • ケーブルがいらない
デメリット
  • 通信速度が遅い
  • 1台のみの接続

テザリングは使用環境や目的によって使い分けよう。

パソコンとの接続であれば…

USBテザリングがおすすめ。USBテザリングでは、「デバイス1台のみの接続となる」「ケーブルを持っておく必要がある」といったイマイチな点はあります。

しかしながら、通信速度が速く安定するスマホのバッテリーを心配しなくてもいいといった点を考えると、パソコンとの接続はUSBテザリングがおすすめです。

複数のデバイスを接続する場合は…

Wi-Fiテザリングがおすすめ。

「パソコンとタブレットの2台持ちなので、両方ともテザリングしたい」という場合もあるかと思います。複数台同時接続ができるのはWi-Fiテザリングのみで、その他のテザリングはデバイス1台のみとの接続しかできません。

ブラウジングをする場合は…

軽いサイトであれば、Bluetoothテザリングで十分。

Bluetoothテザリングは通信速度が遅く、読み込みに時間がかかります。なので、画像の読み込みが多くなるショッピングサイト見たり、YouTubeで動画視聴などには向きません。このような場合はBluetoothテザリング以外を推奨します。

しかし、比較的動作の軽いサイトであれば、少しもっさり感はありますが、難なくブラウジング可能です。Bluetoothテザリング以外はバッテリー消費が激しいので、軽めのサイトを閲覧する程度なら、省電力なBluetoothテザリングをおすすめします。

まとめ

テザリングはスマホ1台で、出先でもPC・タブレットなどをオンライン接続させることできる非常に便利な機能です。3種類のテザリング(USB・Wi-Fi・Bluetooth)それぞれのメリット・デメリットを参考にして、ぜひ使ってみてくだい。

テザリングを頻繁に使うという場合は、モバイルWi-Fiルーターがお得だったりもするので、検討してみるのもいいかもしれません。