今回iPadシリーズから新しく発表されたのは「iPad Air」のみで第5世代となりました!
iPad以外にも、iPhoneからはiPhone13シリーズに新色と、新型iPhone SE(第3世代)が、さらにデスクトップパソコン「Mac Studio」と、ディスプレイ「Sudio Display」も同時に発表されました。
目次
iPad Airの位置付けは「ミドルレンジモデル」
基本的に「iPad Air」シリーズというのは、性能と価格でバランスの取れたミドルレンジモデルの位置づけです。
エントリーモデル | iPad無印 |
ミドルレンジモデル | Air/mini |
ハイスペックモデル | Pro |
ただし、今回発表されたAir5は、性能・価格面でより「iPad Pro」に近いものとなっています。
前モデルAir4からの変更点
前モデルAir4の発表から1年半と比較的スパンが短かったこともあってか、Air4→Air5での変更点は少なめと言えます。
Air5 | Air4 | |
---|---|---|
画面サイズ | 10,9インチ | 10,9インチ |
チップ | Apple M1チップ | A14 Bionic |
重量 (Wi-Fi/セルラー) | 461g/462g | 458g/460g |
本体サイズ (高さ×幅×厚さ) | 247.6mm 178.5mm 6.1mm | 247.6mm 178.5mm 6.1mm |
色 | スペースグレイ スターライト ピンク パープル ブルー | スペースグレイ シルバー ピンクゴールド スカイブルー グリーン |
容量 | 64GB/256GB | 64GB/256GB |
フロントカメラ | 12MP超広角フロントカメラ(センターフレーム対応) | 7MP FaceTime HDカメラ |
コネクタ | USB TypeーC(転送速度が最大10Gbps) | USB TypeーC(転送速度が最大5Gbps) |
Touch ID | トップボタン | トップボタン |
Apple Pencil | 第2世代 | 第2世代 |
5G | 対応 | 非対応 |
Wi-Fi6 (IEEE 802.11ax) | 対応 | 対応 |
価格(税込) | Wi-Fiモデル 64GB:74,800円 256GB:92,800円 セルラーモデル 64GB:92,800円 256GB:110,800円 | Wi-Fiモデル 64GB:69,080円 256GB:87,780円 セルラーモデル 64GB:85,580円 256GB:104,280円 |
A14 Bionicチップ→ M1チップへ
Air5に搭載されたのは「M1」チップで、現在(2022年3月)販売中のiPad Proに搭載されているのと同じチップになります。「Proに搭載されたチップが、Airにも搭載される」というのは、今まで一度もありません。そのため、この1点だけでもAir5はかなりお得感のあるiPadと言えます。
最近のiPadやiPhoneにどのチップが使われているのか簡単にまとめたのが下の表です。基本的には下に行くほど、新しくて性能のいいチップということになります。
A12 Bionic | iPhone:Xr/Xs/Xs Max iPad:無印(第8世代)/Air3/mini5 |
A13 Bionic | iPhone:11/11Pro/11Pro Max iPad:無印(第9世代) |
A14 Bionic | iPhone:12/12mini/12Pro/12Pro Max iPad:Air4 |
A15 Bionic | iPhone:13/13mini/13Pro/13Pro Max iPad:mini6 |
M1 | iPad:Air5/Pro11インチ(第3世代)/Pro12.9インチ(第5世代) |
Air5に搭載されたM1チップは、「Air4に比べCPUパフォーマンスは最大60%高速になり、GPUは最大2倍速いグラフィックスをもたらす」ようです。また、メモリ(RAM)が8GBになっています。つまり今まで以上に、高負荷なゲームや複数のアプリを利用するマルチタスクなどがサクサク動くというわけです。
センターフレームに対応
Air5には12MP超広角フロントカメラが搭載され、センターフレームの機能に対応しました。 これにより、iPadの全モデルがセンターフレームに対応したことになります。
センターフレームとは、ビデオ通話をより魅力的なものにする機能の一つで、「人を自動的に検出し、動き回ったり参加者が増えたりしても、自動的に画角を調整して中心で捉え続ける」という機能です。縦向き横向き関係なく利用できます。
USB-Cでの転送速度が最大2倍高速に
Air4では転送速度が最大5Gbpsでしたが、Air5では転送速度が最大10Gbpsとなっています。
5G対応
Air4は5G非対応でしたが、Air5では5G対応となっています。
色のラインナップ

「Airシリーズ」は、豊富なカラーバリエーションが特徴的なiPadです。
Air4に引き続き、Air5でも5色のカラーラインナップとなりましたが、スペースグレイ以外は変更され、新たにスターライト・ピンク・パープル・ブルーが登場しました。
価格はより高額に
Air5の価格は、前モデルよりもさらに高額になり、Wi-Fiモデル64GBの1番安い構成でも、とうとう7万円オーバしてきました。
Air(第3世代)Wi-Fiモデル64GB:62,280円
↓
Air(第4世代)Wi-Fiモデル64GB:69,080円
↓
Air(第5世代)Wi-Fiモデル64GB:74,800円
「11インチiPad Pro」や「iPad(第9世代)」との比較
Air5を検討している場合、本体サイズがほぼ同じである「iPad(第9世代)・11インチPro」が比較の対象になってくると思います。それぞれの仕様を簡単にまとめたものが下の表になります。
Pro11インチ(第3世代) | Air(第5世代) | iPad(第9世代) | |
---|---|---|---|
画面サイズ | 11インチ | 10.9インチ | 10.2インチ |
チップ | M1 | M1 | A13 Bionic |
本体サイズ (高さ×幅×厚さ) | 247.6mm 178.5mm 5.9mm | 247.6mm 178.5mm 6.1mm | 250.6mm 174.1mm 7.5mm |
重さ(Wi-Fiモデル) | 466g | 461g | 487g |
容量 | 128GB/256GB/512GB/1TB/2TB | 64GB/256GB | 64GB/ 256GB |
promotionテクノロジー(リフレッシュレート) | 対応(最大120Hz) | 非対応(最大60Hz) | 非対応(最大60Hz) |
背面カメラ | 12MP広角カメラ10MP超広角カメラ | 12MP広角カメラ | 8MP広角カメラ |
フロントカメラ | TrueDepthカメラ(超広角カメラ搭載) | 12MP超広角フロントカメラ | 12MP超広角フロントカメラ |
LiDARスキャナ | あり | なし | なし |
コネクタ | USB-C(Thunderbolt / USB4対応) | USBーC | Lightning |
認証 | Face ID(顔認証) | Touch ID(トップボタン) | Touch ID(ホームボタン) |
5G | 対応 | 対応 | 非対応 |
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) | 対応 | 対応 | 非対応 |
Bluetooth | 5.0 | 5.0 | 4.2 |
Apple Pencil | 第2世代 | 第2世代 | 第1世代 |
keyboard | Smart Keyboard Folio/Magic Keyboard | Smart Keyboard Folio/Magic Keyboard | Smart Keyboard |
価格(税込) | Wi-Fiモデル 128GB: 94,800円 256GB:106,800円 セルラーモデル 128GB:112,800円 256GB:124,800円 | Wi-Fiモデル 64GB:74,800円 256GB:92,800円 セルラーモデル 64GB:92,800円 256GB:110,800円 | Wi-Fiモデル 64GB:39,800円 128GB:57,800円 セルラーモデル 64GB:56,800円 128GB:74,800円 |
「Air5」と「Pro 11インチ(第3世代)」の相違点
まず、ディスプレイでの違いはPromotionテクノロジーの有無になります。Promotionテクノロジー搭載の「iPad Pro」では、リフレッシュレートを最大120Hzに設定することができます。(Air5はおそらく最大60Hzとなっている。)
1秒間に画面が何回リフレッシュ(更新・書き換え)されたかという値で、120Hzでは1秒間に120回の書き換えが行われる。この数値が高いほど、映像は滑らかになる。
次に、背面カメラの違いですが、Air5ではシングルカメラ(広角カメラのみ)となっています。一方で、Proではデュアルカメラ(広角・超広角カメラ)が採用され、デュアルカメラの隣にはLiDARスキャナが搭載されています。
「光検出と測距」を意味し、光が対象物に到達してから反射して戻るまでの時間を測定するセンサー技術です。この技術によって、写真やビデオ撮影でのピントを合わせる精度やスピードが向上します。
認証は、Air5がトップボタンでの指紋認証(Touch ID)、Proは顔認証(Face ID)が採用されています。Face IDはフロントカメラに搭載されたTrueDepthカメラにより、高精度の顔認証機能となっています。
最後にコネクタですが、Air5とPro双方ともにUSB Type-Cが採用されています。ただし、Proでは、最大40Gbpsの転送速度を可能とするThunderbolt/USB4に対応しています。
「Air5」と「iPad(第9世代)」の比較
Air5とiPad(第9世代)では、性能面だけでなく仕様面の違いも多い。その中でも特にディスプレイは差が大きいと言えます。
まとめ
Air5は前モデルから価格が高くなったものの、かなりおすすめのiPadと言えます。
特にiPad Proと同じチップが搭載されているという点で、性能面はかなりのグレードアップになっています。ちなみに、今までAirシリーズに「iPad Pro」と同じチップが搭載されたことは一度もありません。
Air5があれば、動画視聴やブラウジングなどの軽い作業から、ゲームなどの比較的パワーの必要なことまで、ほぼ全て事足ります。多くの人にとって最もおすすめのiPadと言っていいでしょう。