iPad(第10世代)価格やスペックのまとめ。他モデル・シリーズとの比較も。

iPad(第10世代)

発売日

発売日:2022年10月26日(水)

iPad(第10世代)のスペック

iPad(第10世代)
画面サイズ10.9インチ
本体サイズ
(高さ×幅×厚さ)
248.6mm×179.5mm×7mm
重量477g〜
シルバー/ピンク/ブルー/イエロー
チップA14 Bionic
RAM4GB
ROM64GB/256GB
カメラ1200万画素広角カメラ(f値1.8)
フロントカメラ1200万画素超広角カメラ(視野角122°・f値2.4)
ディスプレイパネルIPS
解像度2360×1640
画素数約387万画素
アスペクト比59:41(約3:2)
画素密度約264ppi
色深度8bit(24bit)
約1677万色表示
色域sRGB
輝度500nits
リフレッシュレート60Hz
その他TureTone
耐指紋性撥油コーティング
コネクタUSB Type-C (USB 2.0)
認証Touch ID(トップボタン
スピーカーステレオ (横向き
Apple Pencil第1世代
5G対応
Wi-Fi 6対応
Bluetooth Ver.5.2
価格(税込)68,800円〜

サイズと重量

iPad
第9世代
iPad
第10世代
Air
第5世代
Pro11インチ
第4世代
発売時期2021/92022/102022/32022/10
画面サイズ(インチ)10.210.911
本体サイズ
高さ250.6mm248.6mm247.6mm
174.1mm179.5mm178.5mm
厚さ7.5mm7mm6.1mm5.9mm
重量487g〜477g〜461g〜466g〜

iPad(第10世代)は、画面サイズが10.9インチになり、見た目はAir(第5世代)とそっくりです。ただし、第10世代の方が少し厚さがあり、重量も少し重くなっています。

チップセット

チップセットiPadその他
A12 Bionic2019 Air(第3世代)
2019 mini(第5世代)
2020 無印(第8世代)
iPhone XS/XRなど
A12Z Bionic2020 Pro11インチ(第2世代)
2020 Pro12.9インチ(第4世代)
A13 Bionic2021 iPad(第9世代)iPhone11シリーズ
iPhone SE(第2世代)
A14 Bionic2020 Air(第4世代)
2022 iPad(第10世代)
iPhone12シリーズ
A15 Bionic2021 mini(第6世代)iPhone13シリーズ
iPhone SE(第3世代)
A16bioniciPhone14シリーズ
M12021 Pro11インチ(第3世代)
2021 Pro12.9インチ(第5世代)
2022 Air(第5世代)
Mac mini(2020)
13インチMacBook Pro(2020)
iMac(M1)
MacBook Air(M1)
M22022 Pro11インチ(第4世代)
2022 Pro12.9インチ(第6世代)
Mac mini(M2)
MacBook Air(M2)
13インチMacBook Pro(M2)

端末の性能に大きく影響するチップセットはA14 Bionicを搭載。

A14Bionicは最新のチップセットではありませんが、iPhone12シリーズにも採用されている非常に高性能なチップセットです。

メモリ(RAM)・容量(ROM)

iPad
第9世代
iPad
第10世代
Air
第5世代
mini
第6世代
2022
Proシリーズ
発売時期2021/92022/102022/32021/92022/10
RAM3GB4GB8GB4GB8GB
16GB
ROM64GB/256GB128GB〜2TB

メモリ(RAM)は4GBでiPad(第9世代)から増量。RAMが大きいと、マルチタスクやゲームなどあらゆる場面でパフォーマンスが向上します。

容量(ROM)は64GB256GBの2種類。※SDカードスロットはありません。

デイスプレイ

iPad
(第9世代)
iPad
(第10世代)
Air
(第5世代)
mini
(第6世代)
Pro11インチ
(第4世代)
発売時期2021/92022/102022/32021/92022/10
画面サイズ(インチ)10.210.98.311
パネルIPS
解像度2160×1620
約350万画素
2360×1640
約387万画素
2266×1488
約337万画素
2388×1668
約398万画素
アスペクト比4:3約3:2約10:7
画素密度約264ppi約326ppi約265ppi
色深度8bit(約1677万色表示)
色域sRGBDisplay P3
輝度500nits600nits
リフレッシュレート60Hz最大120Hz
その他TureTone
耐指紋性撥油コーティング
フルラミネーションディスプレイ
反射防止コーティング

デイスプレイのサイズが「10.2インチ→10.9インチ」になっているため、画素数や解像度は異なりますが、ディスプレイの質という点ではiPad(第9世代)と同じです。

IPSパネルは、液晶ディスプレイの画面を構成するパネルの1つで、視野角が広く色の再現性が高いのが特徴です。

液晶ディスプレイのパネルは主に3種類。

  1. TNパネル
  2. IPSパネル
  3. VAパネル
液晶パネル方式TNVAIPS
視野角×
色再現×
コントラスト比×
応答速度
価格
主な用途ゲーミング動画鑑賞(特に映画)動画鑑賞
グラフィックデザイン
映像編集

解像度は、画面に表示できるピクセルの数を示す指標で、一般的には1920×1200というような「横×縦」のピクセル数で表されます。代表的なものとしては以下のようなものがあります。

  • FHD:1920×1080
  • WUXGA:1920×1200
  • WQHD :2560×1440
  • WQXGA:2560×1600
  • 4K:3840×2160
  • 8K:7680×4320

画素数は、画面全体に含まれるピクセルの数を示していて、例えば1920×1200ピクセルの場合は「1920×1200=2,304,000」なので約230万画素ということになります。

アスペクト比は、画面の横幅と縦幅の比率のことを指します。

  • 16:9 —テレビ、PCモニターでも一般的な比率。
    • FHD:1920×1080
    • WQHD :2560×1440
    • 4K:3840×2160
    • 8K:7680×4320 など
  • 16:10 —最近ノートPCで増えてきた比率で、16:9よりも縦方向に長くなるため、ブラウジングや事務作業がより快適になる
    • WUXGA:1920×1200
    • WQXGA:2560×1600 など

PPIとは「Pixels Per Inch」の略で、1インチあたりの画素数(=画素密度)を表す指標です。よくスマホやタブレットなど小型ディスプレイの画質評価に用いられます。

この数値が高いディスプレイほど、より細かく鮮明な表示が可能です。

PPIは画面の解像度とサイズによって決まるため、

  • PPI(画素密度) = √(横の画素数² + 縦の画素数²) ÷ 画面サイズ(インチ数)

という計算式で求めることができます。

iPad(第10世代)の場合は、√(23602+16402)÷10.9=263.65…なので、約264PPIということになります。

色深度は画像やビデオの中で使用される各ピクセル(画像素子)での色の数を表しています。

色深度が高いほど、より多くの色を表現することができ、より滑らかなグラデーションや細かい色の変化を表現することが可能です。

ディスプレイの色域とは、そのディスプレイ再現できる色の範囲のことを指し、色の再現範囲を示す指標として、「sRGB」「Adobe RGB」「NTSC」「Display P3」などがあります。

  • sRGB
    • デジタル画像の標準的な色域のひとつ。
  • Adobe RGB
    • 写真やグラフィックデザインなどの分野で使用される色空間のひとつで、sRGBよりも広い色域を持っている。
  • NTSC
    • アメリカのテレビ放送規格で、sRGBよりも広い色域を持っている。
  • Display P3
    • Appleが開発した色域で、sRGBよりも約25%広く、dobe RGBに近い色域を持っている
  • DCI-P3
    • デジタルシネマ向けにアメリカの映画制作業界団体が策定した色域。

iPad(第10世代)と上位モデル比較してみると、iPad(第10世代)は「sRGB」、上位モデルはsRGBよりもさらに広い範囲を表現できる「広色域ディスプレイ(Display P3)」の色域となっています。

リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に表示できる画像の更新回数を示す指標で、単位をヘルツ(Hz)で表します。例えばリフレッシュレートが60Hzの場合は、1秒間で最大60回更新されていることになります。

リフレッシュレートが高いほどバッテリー消費は激しくなりますが、画面がより滑らかな動きをします。

最近のモバイル端末では、90Hzや120Hzのリフレッシュレートを選択できる製品が増えており、iPadもProシリーズは、最大120Hzのリフレッシュレート(ProMotionテクノロジー)を選択することが可能です。スクロールやアニメーションなど動きが非常に滑らかになり、さらに描画遅延も少なくなります。

光の明るさを表す物理量。ディスプレイの輝度を表す場合の単位はnits(ニト)が一般的です。

環境光に合わせて画面の色温度を調整し、より自然な色合いで表示することができる機能。

カメラ

リアカメラ1200万画素の広角カメラ(f値1.8)

第9世代から強化されていますが、基本的にiPadの外カメはあまり使用されないこともあってか、最新のスマホ・iPhoneなどと比べても特に高性能という訳ではありません。

フロントカメラ1200万画素の超広角カメラ(視野角122°・f値2.4)

カメラの位置が特徴的で、横向きにした場合にカメラが上部中央になる仕様になっています。また、超広角カメラの広画角を活かして自分を中心に捉え続ける「センターフレーム」という便利な機能も搭載されています。

全4色で[シルバーイエローピンクブルー]のラインナップ。

Airやminiシリーズのようにバリエーションが豊富になっています。

その他

iPad
第9世代
iPad
第5世代
Air
第5世代
Pro
第4世代
コネクタLightningUSB TypeーC
USB規格USB2.0USB3.2 Gen2Thunderbolt/USB4
最大転送速度480Mbps最大10Gbps最大10Gbps
生体認証ホームボタンでの指紋認証トップボタンでの指紋認証顔認証
スピーカーステレオ(縦向き)ステレオ(横向き)ステレオ
クアッドスピーカー
5G非対応対応
Wi-Fi6非対応対応
Bluetooth4.25.25.05.3
Apple Pencil第1世代第2世代
キーボードSmart KeyboardMagic Keyboard FolioMagic Keyboard/
Smart Keyboard Folio
  • コネクタ:Lightningが廃止されて、待望のUSB Type-Cが採用されています。ただし、規格はUSB2.0なので、データ転送には向きません。
  • 生体認証:Airやminiと同じく、トップボタンでの指紋認証(Touch ID)となっています。
  • スピーカー:こちらもAirやminiと同じく、横向きでステレオになる仕様。
  • Apple Pencil第1世代対応。ただし、USB Type-Cなのでペンを直接差し込むことができません。そのためペアリングや充電時はケーブルとアダプタが必要で、スマートさがなく手間もかかる。

価格

iPad 10th 価格(税込)
iPad(第10世代)64GB256GB
Wi-Fiモデル68,800円92,800円
セルラーモデル92,800円116,800円

その他iPadシリーズとの比較

iPad
第9世代
iPad
第10世代
Air
第5世代
mini
第6世代
Pro 11インチ
第4世代
発売時期2021年9月2022年10月2022年3月2021年9月2022年10月
画面サイズ10.2インチ10.9インチ8.3インチ11インチ
本体サイズ
高さ250.6mm248.6mm247.6mm195.4mm247.6mm
174.1mm179.5mm178.5mm134.8mm178.5mm
厚さ7.5mm7mm6.1mm6.3mm5.9mm
重量487g〜477g〜461g〜293g〜466g〜
チップA13 BionicA14 BionicM1A15 BionicM2
RAM3GB4GB8GB4GB8GB/16GB
ROM64GB/256GB128GB〜2TB
アウトカメラ広角カメラ800万画素(f値2.4)1200万画素の広角カメラ(f値1.8)
超広角カメラ1000万画素(視野角125°・f値2.4)
フロントカメラ超広角カメラ1200万画素(視野角122°・f値2.4)
ディスプレイパネルIPS
画素数2160×16202360×16402266×14882388×1668
解像度約350万画素約387万画素約337万画素約398万画素
画素密度約264ppi約326ppi約265ppi
色深度8bit(約1677万色表示)
色域sRGBDisplay P3
輝度500nits600nits
リフレッシュレート60Hz最大120Hz
その他TureTone/耐指紋性撥油コーティング
フルラミネーションディスプレイ
反射防止コーティング
コネクタLightningUSB Type-C USB 2.0規格USB Type-C
USB 3.2 Gen2規格
USB Type-C
USB 3.2 Gen1規格
USB Type-C
Thunderbolt/USB4 規格
認証Touch ID
(ホームボタン)
Touch ID(トップボタン)Face ID
スピーカーステレオ 2スピーカー(縦向き)ステレオ 2スピーカー(横向き)ステレオ 4スピーカー
Apple Pencil第1世代第2世代
5G非対応対応
Wi-Fi 6非対応対応
Bluetooth Ver.4.25.25.05.3
価格(税込)49,800円〜68,800円〜92,800円〜78,800円〜124,800円〜

iPad(第10世代)の評価は…

iPadは通常新しいモデルが発売されると、旧モデルの取り扱いがなくなりますが、iPad(第10世代)販売以降もiPad(第9世代)は引き続き販売中です。

そのため現在(2023年時点)販売中のiPadのクラス分けとしては、以下のようになっていると言えます。

ローエンドiPad(第9世代)
ミドルレンジミドルローiPad(第10世代)
ミドルハイmini(第6世代)
Air(第5世代)
ハイエンド 11インチPro(第4世代)
12.9インチPro(第6世代)

いい点

機能性とデザイン性が向上

iPad(第9世代)のイマイチな点として、

  • Lightningコネクタ
  • ホームボタン
  • ベゼルの幅

この3つを挙げる人が非常に多かったと思います。

しかし、iPad(第10世代)ではLightningからより汎用性の高いUSB Type-Cコネクタに変更されていますし、ホームボタンを廃止して、狭額縁のベゼルを採用することで、機能性とデザイン性が向上しています。

性能と価格のバランス

最近のiPadは、ローエンド(無印iPadシリーズ)とミドルレンジ(Air・miniシリーズ)の性能・価格差が大きくなっていましが、iPad(第10世代)というのは、そのちょうど中間のスペック・価格帯になっています。

そのため、例えば「iPad(第9世代)だとスペックが物足りなくて、Air(第5世代)だとオーバースペック過ぎるためもう少しコストを抑えたい」という人にとっては最適のiPadと言えるでしょう。

微妙な点

USB Type-Cは規格がUSB2.0

iPad(第10世代)ではUSB Type-Cコネクタが採用されより使い勝手が良くなりましたが、規格はUSB 2.0となっています。USB 2.0の転送速度は最大480Mbpsで、AirやProのUSB規格(USB 3.2 Gen2=最大10Gbps、USB4=最大40Gbps)と比べるとかなり遅いです。

そのため、外付けのSDDやSDカードなどへ大容量のデータを転送する場合は時間がかかってしまいます。

Apple Pencil(第1世代)との接続

Apple Pencil(第1世代)は、ペン上部にあるLightningオス端子をiPadに差し込むことで、ペアリングや充電ができる仕様になっています。

しかし、iPad(第10世代)はUSB Type-C端子を採用しているため、Apple Pencil(第1世代)を直接差し込むことができません

ペアリングするには「USB-C – Apple Pencilアダプタ」を利用する必要があり、「iPad」-「USB-Cケーブル」-「アダプタ」-「Apple Pencil」という風なスマートさのない接続になってしまいます。

そもそもApple Pencil(第1世代)の購入はオススメできない
  • Lightning端子が廃止されそうである
  • iPad(第10世代)との接続が面倒でスマートさがない

という点からオススメできません。

フルラミネーションディスプレイではない

フルラミネーションディスプレイは、ディスプレイパネル、タッチセンサー、保護ガラスを直接接着することで、それらの間にある空気層をなくしています。そのため、ディスプレイの表示面と保護ガラスとの隙間がほとんどありません。

一方で、iPad(第10世代)はフルラミネーションディスプレイではないため、表示面と保護ガラスの隙間が広く、奥行きを感じます

まとめ

iPad(第10世代)は、第9世代から大幅にグレードアップ。

変更点としては、

  1. チップセット:iPhone12シリーズと同様の「A14 Bionic」搭載
  2. 画面サイズ:ホームボタンが廃止され狭額縁ベゼルを採用で、Airと同じ「10.9インチ
  3. コネクタ:Lightningが廃止され「USB Type-C」コネクタを搭載
  4. :「シルバーピンクブルーイエロー」の4色

などが挙げられる。

価格は68,800円(税込)〜と決して安いとは言えませんが、ブラウジングはもちろん、YouTube動画やゲームを楽しむのに最高のiPadだと言えます。